キャッシング利用希望額は高くしておいた方がおトク?
更新日:2019年10月5日
キャッシング申込時の入力項目に借入希望額があるのですが、この金額を選ぶ時に結構迷うと思います。
「できれば高めにしておきたいけど、利用限度額を高くすると審査のハードルが上がるだろうし、、、」悩んだあげく、審査通過を優先して控えめな限度額を設定する人もいたりします。
そんな中で、「どうせ減額されて承認されるんだから高くしておいた方がいい!」という声もあるので、その点についてこのページでは解説しています。
同じ金額を借りるのに、なぜか適用金利が違うという事実
金銭的な損得だけで言うのであれば、キャッシング利用希望額は高くしておいた方がおトクです。
なぜなら、利用限度額の違いで適用される金利に違いが出てくるからです。
キャッシング業者のWEBサイトを見ると、金利が◯%~◯%みたいに
上限下限の範囲帯で記載されています。
金利に幅があるので、どのくらいの金利が適用されるのかは、
申込者の返済能力(信用の高さ)で変わってくると思っている人もいますが、
金利は、利用限度額でほぼ決まっています。
消費者金融ではあまりホームページ上で公表しているところはないのですが、
銀行カードローンの中には下のように利用限度額毎に適用金利を明記している
ところもあります。
(例:楽天銀行スーパーローン)
利用限度額 |
借入利率 |
800万円 |
1.9%~4.5% |
600万円以上800万円未満 |
3.0%~7.8% |
500万円以上600万円未満 |
4.5%~7.8% |
350万円以上500万円未満 |
4.9%~8.9% |
300万円以上350万円未満 |
4.9%~12.5% |
200万円以上300万円未満 |
6.9%~14.5% |
100万円以上200万円未満 |
9.6%~14.5% |
100万円未満 |
14.5% |
(例:バンクイック三菱UFJ銀行 バンクイック)
利用限度額 |
借入利率 |
400万円超500万円以下 |
年1.8%~年6.1% |
300万円超400万円以下 |
年6.1%~年7.6% |
200万円超300万円以下 |
年7.6%~年10.6% |
100万円超200万円以下 |
年10.6%~年13.6% |
10万円以上100万円以下 |
年13.6%~年14.6% |
バンクイックの場合、限度額が10万円以上100万円以下なら金利は年13.6%~14.6%、
100万円超200万円以下だと年10.6%~13.6%となります。
Aさん、Bさんの2人がいて、細かいことを気にしないAさんは希望の110万円と書き、
遠慮がちなBさんは、本心はAさんと同じように110万円と書きたかったのですが、
控えめに90万円と書いたとしましょう。
この2人が審査に通って、キャッシングを30万円したとすると、
Aさんの金利は10.6%~13.6%、Bさんの金利は13.6%~14.6%となります。
同じ金額のキャッシングをしても、契約した利用可能枠の違いで金利が違ってくるので、
どうせ申し込みするなら、使う予定がなくても希望額を高めにしておいたほうがトク、
ということになります。
ただし、ちょっと注意しておくこともあるので、それを次に説明します。
総量規制は利用限度額でチェックされる!
キャッシング申込時には、総量規制(年収の3分の1が借入の限度)のチェックがありますが、
申込みを受け付けた貸金業者は審査の時に、利用限度額の枠一杯を使ったものとして扱います。
「そこまで借りることはないけど、どうせなら高めの希望額にしておこっ!」
というように安易に額限度を高くすると総量規制に引っかかることがあることは
意識しておいたほうがいいです。
他社の借入れは、限度額ではなく残高でチェックされる!
利用限度額で総量規制のチェックが入ると説明しましたが、他社の借入れは残高で計算されます。
例えば、あなたがA社に限度額50万円の申込みをした時に、すでに他社で利用限度額30万円のキャッシングで15万円の借入れがあたとしたら、A社は審査時に65万円(50万円+他社15万円)の借入残高があるものとして、年収の3分の1におさまるかどうかを確認します。
収入証明書類が必要になることも
キャッシングの審査では、以下の条件に該当すると収入証明書類を提出しないといけません。
- 希望借入額が50万円を超える場合
- 希望借入額と他社での借入残高の合計が100万円を超える場合
50万円を越える希望限度額にした場合は、文句なしに書類が必要になります。
源泉徴収票、確定申告書、給与明細書など用意するとなると結構わずらわしいので
その点も考慮する必要があります。
【参考サイト】
金融庁「貸金業法Q&A」
https://www.fsa.go.jp/policy/kashikin/qa.html#04
日本貸金業協会「収入を証明する書類の提出が必要な場合」
https://www.j-fsa.or.jp/association/money_lending/law/proof.php
毎月の返済額はあくまでも借入残高で決まる
限度額が高くなるとそれだけ毎月の返済額も高くなるんじゃない?
と心配する人がいるかもしれませんが、その心配は不要です。
毎月の返済は、ミニマムペイメントと言われる最低返済金額を支払うのですが、
借入金額スライドリボルビング方式といって、
下の図のように借入残高に応じて返済金額が決まる仕組みになっています。
(例:楽天銀行スーパーローン)
利用残高 |
毎月返済額 |
10万円以内 |
2,000円 |
10万円超30万円以内 |
5,000円 |
30万円超50万円以内 |
10,000円 |
50万円超100万円以内 |
15,000円 |
100万円超150万円以内 |
20,000円 |
150万円超200万円以内 |
30,000円 |
200万円超250万円以内 |
35,000円 |
250万円超350万円以内 |
40,000円 |
350万円超400万円以内 |
45,000円 |
400万円超500万円以内 |
50,000円 |
500万円超600万円以内 |
60,000円 |
600万円超700万円以内 |
80,000円 |
700万円超800万円以内 |
100,000円 |
結局、借入希望額はどうするのが理想?
新たに借りたい金額やその時の他社の借入状況にもよるので一概には言えませんが、
ぜにぞう的には、借りる予定がないのに高額な限度額を欲張って申請するのはどうかな?と思います。
「希望額+アルファ」くらいの金額で申請するのがベターだと思います。
ちなみに、「金利を安くしてもらえるってホント?」のページで説明していますが、
実績を積めば、限度額の増額や金利引き下げを業者の方から提示してくれることがあります。
もし業者から声がかからなくても、自分から交渉することも可能になってくるので、
審査段階で背伸びした限度額を申請するのは、業者の心証を悪くすることはあっても
メリットはあまりありません。身の丈に合った申込みをするのが無難です。