銀行と消費者金融のカードローン、何が違う?

更新日:2020年4月26日

カードローンを申し込みたいけど、そもそも銀行と消費者金融の違いがさっぱりわからない、という人もいると思います。

 

銀行と消費者金融のカードローンは、表面的には同じに見えても、しばられる法律が違うことで異なることが多いです。その違いを分かっていないと、不利益になったり、無駄足になったりすることがあります。

 

そこでこのページでは、記事を最後まで読んだとき、銀行カードローンと消費者金融の違いがバッチリわかって、どちらに申し込むか迷いが消えるように、ポイントをしぼってわかりやすく解説します。

 

7つのポイントをおさえればOK

銀行カードローンと消費者金融の違いを知れば、申し込むべき業者を絞り込むことができ、自分に合ったカードローンを手にできる確率も高くなります。

 

覚えておきたい違いは次の7つ。

 

▼銀行カードローンと消費者金融の違い

  1. 総量規制
  2. 金利
  3. 審査基準(借りやすさ、難易度)
  4. 審査スピード(即日融資)
  5. ATM利用手数料
  6. 限度額
  7. 信用情報機関

 

両者の違いを理解して、知識がない人がやってしまっている失敗を回避してください。

 

それではひとつずつ見ていきましょう!

 

銀行カードローンと消費者金融の最大の違いは総量規制

総量規制というのは、借りられる金額の総量(=上限)を決めますよー!というもの。具体的には、貸金業者からの借入残高が年収の3分の1を超える場合は、新たな借入れはできなくなる、という法律上のルールです。

 

例えば年収300万円の人は、貸金業者から100万円までしか借りることができないということになります。
※住宅ローン、自動車ローンは総量規制の適用除外になっているので、借入残高に含みません

 

借り過ぎ・貸し過ぎを防ぐために設けられた規制ですが、この規制があるのが消費者金融で、銀行カードローンはありません。

 

ですので、消費者金融から借りる場合は、希望の金額が総量規制にひっかからないかどうかを意識する必要があります。

 

借りられる金額の計算をよりイメージしやすいように、具体例を出して説明します。計算するときは他社の借り入れも含めて考えないといけません。

 

▼借りられる上限金額の計算例

【ケース】
年収300万円
貸金業者A社に50万円の借入れあり
貸金業者B社に20万円の借入れあり

 

この状態で新たに貸金業者C社から借りられる金額は、

 

300万円×3分の1-70万円=30万円

なぜ、銀行カードローンは総量規制の対象外なの?

それは、銀行と消費者金融ではそもそも法律が違うからです。

 

借り手も貸し手も法律に従って取引しないといけませんが、それぞれどんな法律が適用されるかというと、銀行は銀行法、消費者金融は貸金業法(かしきんぎょうほう)です。

 

問題の総量規制は貸金業法で決められた規制です。銀行カードローンは貸金業法にしばられないため、総量規制の対象外になっているというわけです。

 

同じ融資なのに、銀行カードローンに借り過ぎ・貸し過ぎを防ぐルールがないのが不思議に感じるかもしれません。

 

その理由は、歴史が関係してくるので詳しい説明は省きますが、社会的責任のある銀行がむちゃな融資はしない、という考えが前提になっているためと理解しておけばOKです。

専業主婦は消費者金融では借りられない

収入のない専業主婦(または専業主夫)は、消費者金融ではお金を借りることはできません。

 

「えー、なんで~?それってイジワルじゃない?」専業主婦の方はそう思ってしまうかもしれません。でも意地悪なんかではなく、前述した総量規制に関係しています。

 

総量規制は、借り過ぎ・貸し過ぎを防ぐために設けられた規制だと説明しました。その借り過ぎ・貸し過ぎを判断する基準が収入に対する借入額の比率で、年収の3分の1でしたよね。

 

そもそも収入があることを前提にしているので、収入がない時点で貸す貸さないの議論にすらならず、借りることができません。

 

ただし例外として、収入の無い専業主婦でも、配偶者の同意を得て借り入れすることができる配偶者貸付という制度があります。

 

金利は圧倒的に銀行が有利

総量規制と並んで大きな違いは、カードローンの借入金利。借りる会社を問わず、銀行と消費者金融の間には天と地ほどの金利の差があります。

 

言葉で説明するより見てもらった方が早いので、主要な会社で比較してみますね。

 

▼銀行と消費者金融の金利比較

業者名 実質年率
銀行カードローン 三菱UFJ銀行 1.8%~14.6%
みずほ銀行 2.0%~14.0%(※)
三井住友銀行 4.0%~14.5%
楽天銀行 1.9%~14.5%
じぶん銀行 2.2%~17.5%
消費者金融 アコム 3.0%~18.0%
アイフル 3.0%~18.0%
SMBCモビット 3.0%~18.0%
レイクALSA 4.5%~18.0%
プロミス 4.5%~17.8%

※住宅ローンの利用でカードローンの金利が年0.5%引き下がります。引き下げ適用後の金利は年1.5%~13.5%

 

金利は契約する限度額によって段階的に決められているので、◯%~◯%といった幅で表示されることが多いです。

 

低い方の金利で比べてもあまり意味がないので、上限金利で比較すると、銀行が14%台、消費者金融が18%で、その差は4%あります。

 

「たったの4%なら、たいした差じゃないんじゃない?」そんなふうに感じるかもしれませんが、バカ言っちゃダメです。住宅ローンが1%台のご時世に、その4倍の差があるってめちゃくちゃ大きいことです。

 

例えば、30万円を1年間借りっぱなしだったとすると、年利4%は12,000円に相当します(毎月の返済があるので実際にはもっと少ないです)。この支払いがあるかないかの違いは大きいです。

 

コストを考えれば、悩むことなく消費者金融に借りればよいのですが、メリットの裏にはデメリットがあります。そのあたりのことは、この後の審査のところで説明します。

無利息サービスがあるのは消費者金融

銀行カードローンよりも相対的に金利が高い消費者金融ですが、はじめて利用の人に無利息期間を設けている会社が多いのが消費者金融のメリット。

 

▼無利息サービスがある主な消費者金融

業者名 サービス内容
アコム 最大30日間無利息
アイフル 最大30日間無利息
プロミス 最大30日間無利息
レイクALSA 「お借入れ全額30日間無利息」または「お借入れ額5万円まで180日間無利息」
ノーローン なんどでも1週間無利息
ポケットカード(のキャッシング) 初回借入日から30日間無利息

 

新規契約後、30日間の利息を無料にするという内容が多いです。中にはレイクALSAのように、180日間も無利息になるケースもあります。

 

その一方で、あえて無利息期間を短くしているのがノーローン。1週間と期間は短いですが、なんどでも使えるのがポイント。完済すればその翌月以降、また権利が発生しそれが繰り返されます。

 

正直言って、1週間後に返済する前提で借りるのは現実的ではないですよね。ただ、返済するあてがあって、いざという時にだけ使うのなら、なんどでも無利息になるノーローンはめちゃくちゃお得なサービスだと思います。

 

ともあれ、借りる会社をこだわらないなら、消費者金融の無利息サービスを利用しない手はないです。

 

ちなみに、全国ネットの銀行カードローンで無利息サービスがあるのは、以下のようにわずかしかありません。

無利息サービスがある銀行カードローン 内容
ジャパンネット銀行(ネットキャッシング)※1 初回借入日から30日間は何回借りても利息0円
静岡銀行カードローン セレカ 最大45日間分の利息キャッシュバック

※1 極度型ローン(ネットキャッシング・クレジットライン・カードローン・借り入れおまとめローン)を契約中で過去に1度もご利用がない方限定

 

審査難易度は銀行カードローンが高い

審査の難易度は感覚的にわかるかもしれませんが、消費者金融よりも銀行の方が高いです。なぜかというと、ターゲットにするユーザーが違うから。

 

消費者金融は別名サラ金と呼ばれたことからもわかるように、少しお金に困っているサラリーマンをターゲットに高い金利で融資する商売です。

 

一方の銀行カードローンは、優良顧客との取引を太くする目的で始まった商品。銀行としては、もうけるためにリスクを抱えてまで融資したいわけではないので、おのずとターゲットにする顧客は、比較的信用が高い人になります。

 

理解しやすいように少し乱暴な言い方をすると、優良顧客を囲い込む銀行カードローンからはじかれた人たちの層を、消費者金融がターゲットにしているわけです。

 

お客さんの信用度が高くてリスクが少ない分、銀行は金利を低くできるということです。言い換えれば、銀行は審査基準を高くする代わりに、金利を低くしているということになります。

 

ただ、今まで開きがあった銀行と消費者金融の審査難易度の差が、せばまっている実態もあるので、その点を次の保証会社の話で説明します。

銀行カードローンの背後には消費者金融が保証会社として存在

消費者金融は融資に関するすべての業務を自社で行っているのに対し、銀行カードローンはバックに消費者金融が保証会社として控えている点も違いのひとつです。

 

消費者金融は保証会社として、カードローンの審査を行います。もちろん銀行自身も審査を行うのですが、実質的には消費者金融の審査基準が強く反映されています。

 

なぜ銀行は他の会社の審査基準を採用したりするのか?それは、銀行が個人を相手に無担保でお金を貸す十分なノウハウを持っていないから。餅は餅屋の考え方で、消費者金融に任せてしまえばよいと考えたわけです。

 

ここでのポイントは、銀行カードローンの審査が実質的には消費者金融の基準で運用されることで、通常の銀行融資のような厳しい審査ではなく、より消費者金融の審査に近いものになるということです。

 

堅実な商売のイメージがある銀行が、このような思い切った手法を使うのは少し不思議に感じますよね。

 

でもそれは、万一、ユーザーが返済できない場合でも、消費者金融が保証会社としてユーザーに代わって銀行に支払ってくれる保障があるからできることなのです。

 

審査スピードは消費者金融が勝る

審査スピードは、圧倒的に消費者金融の方が速いです。

 

実は2017年末までは、銀行カードローンと消費者金融の審査スピードは差がありませんでした。ところが、2018年1月以降、銀行がカードローン審査を厳格化したことで審査時間が長くなりました。

 

具体的には、銀行が預金保険機構を間にはさんで警察庁のデータベースと専用回線でつなぎ、利用者に問題がないかを調べるようにしたんですね。

 

このチェックだけで1日以上かかるので、トータルでは最短でも翌日~2営業日ほど審査時間がかかるようになっています。ですので、銀行カードローンで申し込んだその日にお金を借りられることは絶対にありません。それができるのは消費者金融だけです。

 

ただ、そんな消費者金融も土日ともなると、即日借入れできるのはごくごく限られた業者だけとなります。

 

借入れできる限度額はほぼ同じ

結論から言うと、申告したい限度額で申し込み先を悩む必要はありません。

 

それそれメジャーな会社を比較するとこんな感じで、銀行カードローンと消費者金融で大差ありません。

 

▼銀行と消費者金融の利用限度額比較

業者名 利用限度額
三菱UFJ銀行 10~500万円
みずほ銀行 最大800万円
三井住友銀行 10~800万円
楽天銀行 10~800万円
じぶん銀行 10~800万円
アコム 1~800万円
アイフル 最高500万円
SMBCモビット 1~800万円
プロミス 1~500万円
レイクALSA 1~500万円

 

上限が500万円~800万円の設定になっているので、ほとんどの人の希望額をカバーできるのではないでしょうか。中小の融資会社になると、50万円程度の低い限度額におさえている場合があるので、そこに注意すれば大丈夫です。

 

意識すべきは、限度額が高くなればなるほど審査ハードルも上がるということです。

 

ATM利用手数料は銀行カードローンが有利

カードローンのコストと言えば、利息ばかりに目が行きますが、借入れや返済するときのコストも忘れてはいけません。

 

お金が必要になるシーンは突然やってくることが多いので、身近にあるコンビニATMで出金するのがいちばん便利です。

 

このコンビニATMの利用手数料は、銀行カードローンはおおむね無料、消費者金融は有料という違いがあります。

 

▼コンビニATMの利用料比較

業態 費用

銀行
三菱UFJ銀行、みずほ銀行(※)、三井住友銀行、楽天銀行など

無料

消費者金融
アコム、アイフル、プロミス、SMBCモビットなど

有料
利用1回あたり
1万円以下の取引:100円(税抜)
1万円超の取引:200円(税抜)

※みずほマイレージクラブ(無料)に加入かつ月末借入残高がある場合、翌々月の取引が月4回まで無料

 

銀行の中には一部、無料にする条件をつけているところもありますが、基本的に無料だと思って大丈夫です。

 

例えばみずほ銀行カードローンは、銀行の会員組織「みずほマイレージクラブ」に加入し、かつ月末時点でカードローンの借入残高がある場合に、月4回まで無料です。

 

会員組織は無料で加入できるし、月4回あれば十分カバーできるので、実質無料と思ってOKです。

 

消費者金融は有料だけど、100円くらいの利用料だったら、妥当な金額なんじゃない?そんなふうに、少額だからと言って軽く見ると痛い目にあいます。利息+ATM手数料の全体で見るようにした方がいいです。

 

例えば、1か月の中でATMで借入れと返済を1回ずつ行うと、最大400円(税抜)のATM利用手数料がかかりますよね。

 

この400円が高いか安いかですが、例えば5万円を消費者金融の標準金利18%で1か月間借りたときの利息は約760円。利息の760円に対し、何も価値を生まないATM手数料400円は、捨てるコストとしては高いと言わざるをえません。

 

銀行と消費者金融が利用する信用情報機関は別

カードローン審査では、必ず信用情報機関に登録されている自分の信用情報をチェックされます。

 

他社にどれだけ借金があるのかだったり、返済事故がないかなどを確認するためのもので、融資会社の審査では必ず行われます。消費者金融の総量規制のチェックもここで行われます。

 

ところで信用情報機関は3つあるのですが、銀行と消費者金融では利用する先が違います。

 

▼利用する信用情報機関の違い

業態 利用する信用情報機関
銀行

全国銀行個人信用情報センター
※全国銀行協会が運営

消費者金融

株式会社シー・アイ・シー(CIC)
株式会社日本信用情報機構(JICC)

 

利用する信用情報機関が違うことで、なにか審査に関係するの?そんな疑問がわいてくるかもしれませんが、特に銀行と消費者金融の両方から借り入れをする場合にはすごく重要なことがあります。

 

信用情報と言ってもその種類はいろいろとありますが、こんな取引だったらこの信用情報機関に登録されるよー、というのが決まっています。

 

具体的に言うと、

  • 銀行との取引情報は、全国銀行個人信用情報センター
  • クレジットカードや携帯電話に関する取引情報は、CIC
  • 消費者金融や信販会社との取引情報は、JICC

にそれぞれ登録されることになっています。

 

ただ、それらの情報は、必ずしも信用情報機関の間で共有されていません。

 

実は全国銀行個人信用情報センターと、CIC・JICCの間では、カードローンの延滞や自己破産といった事故情報だけが情報共有の対象で、ローン残高や返済履歴は共有されていません。

 

ですので、例えば、すでに消費者金融からお金を借りている人が、新たに銀行にカードローンを申し込む場合、銀行は信用情報機関を利用しても、その人の消費者金融のローン残高を知ることはできません。その逆も同じことが言えます。

 

【ひとくちメモ】

早ければ、2021年度にも、全国銀行個人信用情報センターとCIC・JICC間で借入残高の共有が行われる可能性があります。

 

つまり、銀行から消費者金融の借入残高がわかり、消費者金融からも銀行の借入残高がわかることを意味します。

 

多重債務者を減らすための方法として検討されていて、これが実現すると銀行、消費者金融のどちらにカードローンを申し込んでも、今より審査が厳しくなりそうです。
(2019/5/15付 日本経済新聞 朝刊)

 

まとめ

銀行カードローンと消費者金融の7つの違いをおさらいすると、以下の内容となります。

 

銀行 消費者金融
総量規制 対象外 対象
金利 低い 高い
審査難易度 高い 低い
審査スピード 遅い 速い
ATM利用手数料 無料 有料
限度額 同等 同等
信用情報機関 全国銀行個人信用情報センター CIC・JICC

 

銀行と消費者金融はそれぞれ一長一短があります。自分の事情に合った方を選んで、申し込んでみてください。

 



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この記事の執筆者
ぜにぞう
資格 貸金業務取扱主任者
2級FP技能士
クレジット債権管理士
クレジット審査業務能力検定(クレディッター)
個人情報取扱主任者
貸金業務取扱主任者 登録完了通知
ファイナンシャル・プランニング技能検定2級合格証書

経歴 大学卒業後、銀行系クレジットカード会社に入社。債権回収・督促業務、営業、企画等の部署に従事し、審査システム、ローン開発なども広く経験。25年間勤務したのち47歳のときに早期退職。
退職後はフリーランスとして活動。インターネット上での情報発信、マーケティング、WEB集客に強み。退職後、50代でファイナンシャル・プランニング技能士(2級)を取得。
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