バンクイック審査きびしいとは言いきれない理由

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三菱UFJ銀行カードローンのバンクイックは審査が厳しいというのが一般的で、審査難易度が高いイメージがあるので敬遠されがちです。

しかし、 保証会社である消費者金融のアコムとの関係をひも解くことで「それは思い込みであってちょっと違うよ!」という面が見えてきます。

保証会社である消費者金融のアコムとの関係からその理由が見えてきますので、その点に焦点をあてて、一味違うバンクイックの特徴を解説しています。

バンクイックの審査が厳しいわけではない理由

元貸金業者マンのぜにぞうとしては、根拠もなく口から出まかせと言われたくないので、バンクイックの審査が厳しいわけじゃない理由をココでちゃんと示したいと思います。

詳しくは後述しますが、バンクイックを一言で言うと(ちょっと乱暴な表現かもしれませんが)、

『格式ある銀行の信用と名前で提供されるけれど、消費者金融並みに敷居の低いローン』

だと言えます。グループ会社である消費者金融アコムとの関係にその理由が潜んでいます。

バンクイックはアコムが実質のプレーヤー

バンクイックは、三菱UFJ銀行と消費者金融のアコムが提携して提供されているカードローンです。

バンクイックは世の中のニーズに応えるように誕生したようなところがあって、貸金業法が改正され、「消費者金融からお金を借りられなくなった人の“受け皿”となる」という趣旨で商品化された経緯があります。

銀行は融資のプロなので、ローン商品の開発はお手のものなのですが、担保をとらない個人向け融資ともなると、高度なリスク管理のノウハウが必要なので、天下の銀行といえどもノウハウの蓄積がないとサービスとして成り立ちません。

そこで目を付けたのが、消費者金融のアコムとの提携ということです。アコムは、無担保・保証人不要の個人貸し付けを長年商売としてきたプロです。

アコムはいかにも裏方のような顔をした保証会社に位置づけられていますが、 審査は消費者金融であるアコムの基準になっていると考えて良いです。

バンクイックの「お申し込みにあたってのご注意」には、以下のような記載があります。

三菱UFJ銀行では、カードローン「バンクイック」の各種お手続きページの運営管理をアコム株式会社に委託しており、リンク後のURLのドメイン名はloan-alliance.comとなります。

「リンク後のURLのドメイン名がloan-alliance.comとなる」という部分が注目点です。これはアコムが所有するWebサイトの領域へ移動しますよということを物語っています。

天下のメガバンクが、普通なら事業の根幹とも言えるシステムを自前ではなく他人様に委ねるはずがありません。これはアコムのノウハウに乗っている証です。

銀行でありながら、消費者金融並みの運用になっているのがバンクイックの実態で、これがバンクイックの審査が従来の銀行のように厳しいわけではないひとつの理由です。

他のメガバンクだと、三井住友銀行カードローンだとかみずほ銀行カードローンといったように銀行名を冠にした商品名なのに対して、「バンクイック」と銀行色を排除しているところも敷居の高さを感じさせない工夫かもしれません。

審査を消費者金融に丸投げしてる?

銀行カードローンを消費者金融が保証しているのは他の銀行も同じであって、バンクイックが特別ではないのではないか?と思われるかもしれません。

確かにその通りですが、消費者金融の位置づけがバンクイックと他の銀行では異なります。

他の銀行の場合、消費者金融は不良債権が生じた時に尻拭いをしてもらうための保険としての保証会社の位置づけで、あくまでも銀行が主体です。

ところがバンクイックは、 アコムのノウハウで運営されているといって過言ではなく、実質アコムが主体で動くスキームという違いがあります。

そのことは、単に推測ではなくて、Business Journal(ビジネスジャーナル)という情報サイトで三菱UFJ銀行行員が語った記事の中で暴露されています。

コラム記事なので若干の誇張はあるかもしれませんが、もともと銀行側は個人向け融資はノウハウがない分野なので、保証会社つまり消費者金融業者に業務を丸投げに近い形になるのは想像できます。

記事の中で注目すべき点をいくつかピックアップします。

記事の全文はこちら

https://biz-journal.jp/2012/08/post_595.html

アコムと同等の審査基準

この記事の中で一番高い関心がもたれそうなのが以下の部分です。

実質的には、銀行は名前と場所を貸し付けているだけ

(途中略)

過去、個人が銀行から融資を受ける際は、かなり厳しい審査基準があったものだが、今の銀行のローン商品は、かつての「サラ金」の基準での貸し付け。

かなりインパクトのある内容ですが、雑誌記事を鵜呑みにしないぜにぞうも、ある意味核心をついていると思っています。

ただし、ザルから水がもれるように、いとも簡単に審査が通るというわけではないのは言うまでもありません。

本来、銀行の融資審査にはムチャクチャ厳しい基準がありますが、バンクイックに関しては、その厳しい銀行基準が適用されるのではなくて、アコムと同等の審査基準になるということです。

ともあれ、ステータスの高いメガバンクのローンなのに、消費者金融並みの審査だというところが、バンクイックの最大の魅力と言っていいと思います。

アコムに丸投げ

この記事で象徴的に扱われている「アコムに丸投げ」という部分です。

――つまり、「銀行のローン商品」と言いつつ、実態は業者に丸投げということでしょうか?

A氏 これら銀行のローン商品だが、もともと銀行側はそのノウハウがない。そのため、保証会社、すなわち消費者金融業者側に業務は丸投げされており、ほぼ業者のノウハウで運用されている。
なので、 銀行側から見ると、従来の銀行での融資業務では考えられない緩い審査基準となる 

丸投げの真相は分かりませんが「アコムに丸投げ」でおおいに結構だと思います。

この記事からは、銀行の顔でサラ金の商売をしている、言い換えれば、良い人のフリをして裏で悪どいことをやっている、という批判めいたメッセージを感じますが、僕らローン利用者からしたら、「で、なに?」という話のようなものです。

そもそも苦手分野を他の企業の力を借りてカバーする業務提携は、ビジネスの世界では普通に行われているわけで、バンクイックもそのひとつでしかありません。

ただ、ひとつだけ注意すべきことは、以前アコムの審査に落ちたことがある人や、アコムによくない記録が残っている可能性がある場合は、バンクイックの申し込みは慎重にした方が良いです。

保証会社のアコムは、バンクイックの審査をする時に、自社内に残された顧客情報をきっちりチェックするはずなので必ず見抜かれます。

審査が甘いことを誇張しすぎの面も

ただ、ぜにぞうが「それ、ちょっと違うんじゃね?」と思った部分もあります。

――その審査基準について教えてください。

A氏 固定電話があり、家族構成、勤務先での勤務実態が確認できれば、多少、借り入れ額が多くとも、貸し付けは可能。

(途中略)

そもそも銀行、そして消費者金融も、私企業である以上、多くの人に利用されて初めて収入が得られる。  つまり大勢の人に「お金を借りてほしい」 のだ。 
実際、銀行のローン商品でも、消費者金融でも、営業ノルマ、つまりどれだけ多くのお客様にお金を借りていただくかが勝負。なので、  上司から『とにかく貸し出せ』というプレッシャーは相当きつい。 

大勢の人に借りてほしいとか営業ノルマがあるというのは、商売である以上は当然のことだと思います。

でも、だからといって、家族構成や勤務先確認ができれば、借りれると言うのはちょっと安易で期待させすぎです(笑)

バンクイックに限らず、業者側の審査基準は総合評価になるので、1つ2つの項目をあげて審査全体の甘辛を語れないところがあります。

 ただ、バンクイックに関して言えるのは、銀行ローンだからといって恐れる必要がないということ。それが人気の理由です。

事故情報に柔軟というのは言い過ぎ

絶対に誤解しないようにして欲しいのが以下の部分です。

――実際に利用者が銀行や消費者金融 で新規に借り入れを行う場合、どのような審査が行われているのでしょう か?

A氏 新規借り入れの申し込みがあると、まず日本信用情報機構などの信用情報機関に対して、借り入れ希望者の情報の開示要求をし、その結果を見て与信額(融資できる金額)を決める。
その際、過去、延滞などが多い、もしくは債務整理や自己破産などを行っていなければ、ほぼ通る。 

(途中略)

また、借り入れ額が多くとも家族持ちで勤務先に勤務実態があれば、 返済の見込みはあると判断する。 とにかく利用者を増やすという目標もあ り、目をつぶる風潮が強い。

まず、はっきり言えるのが、「延滞、債務整理、自己破産さえしていなければ融資可能」というのは鵜呑みにしてはいけません(汗

一部の中小規模の消費者金融の中には、債務整理や自己破産といった事故情報がある人にも柔軟な審査をする業者がありますが、バンクイックはもちろんのこと、大手どころの消費者金融では、事故情報があるとまず審査は通らないのが実態です。

まとめ

ここまで読んでもらえれば、バンクイックが銀行だからといって審査が厳しいわけでも敷居が高いわけでもなく、消費者金融の審査基準と同じと考えればいいことが分かっていただけると思います。

なので、手を抜くわけではないのですが、ココで職業や年収の基準がどうだとか、他社借入がうんぬんといった細かい審査基準を、形式的に意味なく書くのはやめたいと思います。

とにかく、バンクイックは銀行商品だからといって構えなくていいということだけ理解してもらえたら大丈夫です。


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