貸金業法の再改正案の概要

貸金業法の再改正案の概要

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貸金業法の再改正案の概要

このページは2014年7月1日時点の情報です

 

このページでは、2014年6月28日に明らかになった、消費者金融など貸金業者の規制緩和に向けた貸金業法の再改正案の概要について解説しています。

 

まだ情報が少なく今の時点では”解説”とまでは行きませんので、取り急ぎ概要を確認しておきたいと思います。

 

(自民党「財務金融部会・小口金融市場に関する小委員会」の検討内容のポイントの整理)


どういった内容なのか?

2010年6月に完全施行された改正貸金業法は、規制を強化する内容だったんですが、
今回の動きはその規制を緩和することが検討されています。
いったんギュッとしぼった雑巾を、今度は逆に緩めるような感じですね。

 

ちょっとおさらいになりますが、改正貸金業法で実施された規制強化の内容は、
具体的には、融資限度を年収の3分の1に制限したり(総量規制)、
上限金利を29.2%から20.0%に引き下げたりしたのが主なもので、

 

僕ら借り手の立場からすると、必要な額の借入れがしにくくなったマイナス面もありますが、
低金利となり、キャッシング業界の健全化が進んでより安心して利用できるようになった
ということも言えるので、トータルで言ったら評価できる内容でした。

 

でも、今、検討されているのはその逆を行くもので、借り手にとっては向かい風になる可能性があります。
どんな内容かというと、次の3つがポイントです。

  • 一定の条件を満たす貸金業者を「認可貸金業者」と認定。そのうえで、
  • 認可貸金業者には、上限金利20%の制限を撤廃して29.2%まで認める
  • 認可貸金業者は、総借入額を年収の3分の1以内に制限する総量規制からも除外する

 

<概念図>
貸金業法の再改正案の概念図

 

(出典:時事通信ネット記事)

見直しをする理由は?

上に書いた改正案を見る限り、「元に戻る」というイメージがいなめませんが、
なぜ、わずか4年しか経過していない段階で見直しをするのか?というと、
一言で言ったら、中小零細企業や個人事業主の救済が目的のようです。
(僕ら一個人が見直しのターゲットではありません)

 

どういうことかというと、
まず個人事業主の視点からいうと、総量規制によって希望額まで借りられないために
資金繰りに影響が出てしまっている(可能性がある)ということです。

 

ダムの建設に例えるとしたら、この予算で行けると思って着工したものの、
途中で資金不足が起きて工事が中断してしまうようなものです。
山が削られ、ダムの橋桁が風雨にさらされた状態で放置されている状況と同じです。

 

工事の中断なら直接の痛手はないし、まだ再開する可能性もありますが、
商売の場合は、資金繰りが回らない=その時点で命取り、ということに他なりません。

 

一方、貸金業者の視点で言うと、上限金利の引き下げ(29.2%→20.0%)によって
利息収入が減ったことで採算が取れない融資がでてきているということなんです。
それが原因で貸し出しが抑制されるという負のスパイラルが生じて、
さらに個人事業主を苦しめるということなんです。

 

僕ら個人への影響はあるのか?

ぜにぞうもこのあたりが関心ごとなのですが、まだハッキリとはわかりません。

 

銀行融資を受けにくい中小零細企業や個人事業主が、
一時的な資金を消費者金融から借りにくくなっている、という点が問題視されていて
その救済が目的なので、関係無いようにも思えます。

 

でも、一般の個人に影響がないとは言い切れません。

 

2010年完全施行の改正貸金業法では、僕ら一般個人の保護のための改正でしたが、
フタを開けたら個人事業主などにシワ寄せがいったわけで、
今度はその逆で、個人事業主のための改正が、僕ら一般個人に少なからずマイナス影響を及ぼす
可能性は十分考えられます。

 

消費税増税の時に、あってはならない便乗値上げがあるように、
貸金業法の見直しのタイミングで、
個人向けキャッシングの金利引上げの動きが出てこないともいえません。
申込む業者によって金利差が発生することがあるかもしれません。

 

今後、しっかりウォッチしていきたいと思います。