「返済しやすい」というと、低金利であまり利息をとられない、みたいな意味で解釈されやすいのですが、金利はほとんどの業者が横並びです。
なので、金利の低さで返済のしやすさを比較することはできません。
このページでは、ぜにぞうが別の視点から返済が楽チンだと考えるキャッシング業者について解説したいと思います。
返済のしやすさのバロメーターは?
「めっちゃヤベ~!今月の返済、ちょっとしんどいなあ~」みたいに、毎月の支払いがたびたび負担に感じるような状態は、ストレスが蓄積するよくない状態です。
なので、毎月の返済額が余裕を持って支払えるレベル、理想をいえば、返済のことが全く気にならないくらいの金額であるのが返しやすさという面ではベストです。
ちょっとこの表を見てください。主要な業者ごとの毎月の最低返済金額を示しています。
(単位:円)5万円 | 10万円 | 20万円 | 30万円 | 50万円 | 70万円 | 100万円 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
バンクイック(注1) | 2,000 | 2,000 | 4,000 | 6,000 | 10,000 | 14,000 | 20,000 |
プロミス | 2,000 | 4,000 | 8,000 | 11,000 | 13,000 | 18,000 | 24,000 |
アイフル | 4,000 | 4,000 | 8,000 | 11,000 | 13,000 | 18,000 | 26,000 |
SMBCモビット | 4,000 | 4,000 | 8,000 | 11,000 | 13,000 | 18,000 | 26,000 |
アコム | 3,000 | 5,000 | 9,000 | 13,000 | 15,000 | 21,000 | 30,000 |
(注1)バンクイックは借入利率が年8.1%超の場合
*金利は70万円までは18.0%、100万円以上は15.0%を前提にしています。ただしプロミスは70万円までは17.8%となっています
この最低返済金額のことをミニマムペイメントと言うんですが、業者側が「この借入金額だったら、最低このくらいは払ってね」という金額で、借入残高に応じて決められています。
余裕があれば任意で追加返済できますが、払う必要がなければ払いたくないのが人間の心理なので、この最低返済金額が返済しやすいかどうかを測るひとつのものさしになります。
表を見ると一目瞭然ですが、どの金額帯においても、三菱UFJ銀行のバンクイックがずば抜けて返済しやすいことがわかります。
同じ金利のキャッシングでも、業者によって借りた後の毎月の返済金額にこれだけの差があるということは、ほとんどの人が知りません。
返済が楽なほど支払利息が増えるという困った話
月々の返済が楽チンという見方のほかに、実はもうひとつ大事な視点があります。それは、元金の減り方が速いかどうかということです。
どういうことかと言うと、利息は元金に対して一定の利率でかかるので、元金が効率よく減っていけば、その分、余分な利息をとられなくて済むからです。
「そんなことは、お前に言われなくたって知ってるし、、その先を早く教えろよ!」という声が聞こえてきそうですが、なぜ元金が減るスピードに違いがでるのか?のからくりを説明する必要があります。
毎月の返済金の中身は「元金+利息」なのですが、例えば、一般的な最低返済金額の中身はこんなふうになっています。
(単位:円)借入残高 | 返済額 | うち元金 | うち利息 |
---|---|---|---|
10万円 | 3,000 | 1,565 | 1,435 |
20万円 | 5,000 | 2,116 | 2,884 |
30万円 | 7,000 | 2,666 | 4,334 |
50万円 | 12,000 | 4,781 | 7,219 |
70万円 | 18,000 | 7,911 | 10,089 |
100万円 | 25,000 | 12,980 | 12,020 |
借入残高10万円の時の返済額3,000円の内訳は、元金1,565円、利息1,435円です。
同じように50万円の返済額12,000円の内訳は、元金4,781円、利息7,219円です。
12,000円返済すると、その分の借金が減るイメージがありますが、実際には4,781円の元金しか減らないんです。返済額の約4割しかありません。
利息の金額は、(借入残高×金利×借入日数/365日)の計算で一定です。
返済額がいくらであろうが利息の金額は変わらないので、返済額が高くなるほど元金の割合が高まるということになります。
例えば、50万円の返済のケースで言うと、利息の7,219円は変わらないので、返済額12,000円の時の元金は4,781円でしたが、仮に、
返済額が17,000円になれば、元金は7,781円
返済額が20,000円になれば、元金は12,781円
となるので元金の減るスピードが速くなります。
要するに、返済額が低いと元金の減り方が遅く、返済額が高いと元金の減り方がスピードアップするということです。以上を踏まえて、完済までの各業者の返済回数を比較したのが下の表です。
(単位:円)10万円 | 20万円 | 30万円 | 50万円 | 70万円 | 100万円 | 120万円 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
プロミス | 36回 | 36回 | 36回 | 60回 | 60回 | 60回 | 80回 |
アイフル | 32回 | 32回 | 36回 | 58回 | 59回 | 53回 | 62回 |
SMBCモビット | 32回 | 32回 | 36回 | 58回 | 59回 | 53回 | 62回 |
アコム | 24回 | 28回 | 29回 | 47回 | 47回 | 44回 | 44回 |
利息の支払総額も下のような差になって現れます。
(単位:円)10万円 | 20万円 | 30万円 | 50万円 | 70万円 | 100万円 | 120万円 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
プロミス | 29,765 | 59,557 | 89,345 | 258,514 | 361,921 | 427,378 | 705,240 |
アイフル | 26,260 | 52,540 | 88,683 | 251,057 | 358,396 | 371,743 | 529,362 |
SMBCモビット | 26,260 | 52,540 | 88,683 | 251,057 | 358,396 | 371,743 | 646,303 |
アコム | 19,429 | 44,283 | 69,712 | 194,050 | 271,685 | 295,791 | 354,951 |
結局どっちを選べばいいの?
もう気づいているかもしれませんが、毎月の返済の楽チンさと利息負担は相反する関係になっています。
つまり、返済の楽チンさを優先すると利息を余分にとられる、利息負担の軽減を優先すると月々の返済がキツくなる、という関係で、一挙両得とはいかないわけです。
「おい、ぜにぞう、結局、どっちのパターンがいいんだよ?」
ということになるんですが、コレばっかりはその人の価値基準に関わることなので明言できませんが、ぜにぞうとしては返済の楽さを優先すべきだと思います。
最低返済金額が低くても、余裕がある時に追加返済する選択肢があるのに対し、利息をおさえたい目的で最低返済金額が高いキャッシング業者を選んでしまうと万一、返済が苦しくなった時に逃げ道がありません。
キャッシング返済するために他でキャッシングするという、いわゆる自転車操業に陥る最悪のパターンになりかねません。
返済しやすさのまとめ
最後にこのページの内容を整理してみましょう。
- 最低返済金額(ミニマムペイメント)というものがある
- 最低返済金額は、業者によって違いがある
- 最低返済金額が小額だと月々の返済は楽、でも支払利息は多くなる
- 最低返済金額が高額だと月々の返済はキツイ、でも支払利息は少ない
- 最低返済金額が小額な業者を選んで、追加返済を併用するのがベストな選択