
この記事では仮想通貨担保ローンを利用したときの税金について紹介しています。
仮想通貨担保ローンは『仮想通貨を預け入れて日本円を借り日本円で返済する』といった通常パターンでは税金が発生しません。
どんな時に税金がかかるのかを借入れや返済のタイミングに原理原則をあてはめながら、1級FP技能士の私ぜにぞうがわかりやすく説明します。
BTC(ビットコイン)やETH(イーサ)など仮想通貨担保ローンの利用にあたり参考になればうれしいです。
※この記事では「暗号資産」をより一般的な呼称「仮想通貨」に替えて記載します
※免責事項:仮想通貨(暗号資産)取引に関する税制は確立しておらず不確かな要素が多いです。実際に税務の判断が必要な際は、税理士や税務署へ相談の上でご判断ください
仮想通貨担保ローンの税金は通常ケースでは発生しない!
結論からいうと、仮想通貨担保ローンは通常のケースでは税金が発生しません。
その理由は仮想通貨の取引で税金がかかる場面を思い返すとよくわかります。
そもそも仮想通貨の取引で税金がかかるケースは、
- 仮想通貨を売却したとき
- 仮想通貨を別の仮想通貨に換えたとき
- 仮想通貨で商品サービスを買ったとき
の3つで、これが原理原則です。
税金がかからない理由は、この原理原則に該当する場面が仮想通貨担保ローンにはなく、仮想通貨自体は何も変わっていないからです。仮想通貨が増えたり減ったりしているわけではないし、担保として預けていた仮想通貨がそのまま返ってくるだけで、何も得をしていないので税金がかからないというわけです。
言うまでもなく仮想通貨担保ローンは、ビットコインなどの仮想通貨を担保に提供してお金を借りられるサービスです。
不動産担保ローンや証券担保ローン、あるいは質屋を利用して資金調達するのと仕組みが同じなので、担保そのものは何も変わらないことが理解できると思います。
ただ、そんな仮想通貨担保ローンですがその原理原則に該当して税金がかかるケースが一部あります。
税金がかかるたった2つのケースを次に具体的に見ていきましょう。
仮想通貨担保ローンで税金がかかる2つのケースを紹介!
- 借入債務を仮想通貨を用いて一括返済するとき
- ローン会社により担保仮想通貨が処分されたとき
仮想通貨担保ローンを利用して税金がかかるケースは上の2つで、それ以外は基本的に発生しません。
この2つのケースで税金がかかる理由は、仮想通貨が移転して差損益が発生するからです。(含み益がない場合は対象外)
2つのケースをひとつずつ見ていきましょう。
税金が発生するケース①:仮想通貨を用いて返済するとき
仮想通貨担保ローンで税金が発生する1つ目のケースは、借入債務を仮想通貨を用いて一括返済するときです。
仮想通貨で返済すると平均取得単価に差額が発生するので、差益が出ていれば税金の対象になります。なお、仮想通貨を用いて一括返済するときには、
- 借入した仮想通貨で返済するパターン
- 代物返済オプションを使って借入した仮想通貨とは異なる仮想通貨で返済するパターン
の2つがありますが考え方は同じです。
「仮想通貨で」返済していることがポイントですので、例えば仮想通貨を担保に日本円を借りて日本円で返済する場合は税金とは無縁です。
税金が発生するケース②:担保仮想通貨が処分されたとき
仮想通貨担保ローンで税金負担が発生する2つ目のケースは、債権者(ローン会社)によって担保仮想通貨が処分されたときです。
担保仮想通貨の処分は売却することなので、差益が出ていれば税金の対象になります。仮想通貨が大幅に値下がりした場合、ローン会社は担保不足リスクを解消するために、預かっている仮想通貨を処分して債権回収を図ることがあります。
何の連絡もなくいきなり処分されることはありませんが、ローン会社から担保不足の連絡を受けた際に担保追加ができないと起こりえることです。
これでわかる!税金負担の考え方をローンのタイミングに分解して紹介!
仮想通貨担保ローンの税金に関する理解をより深めるために、ローンの主なタイミングに分解してそれぞれのタイミングにおける税金の考え方を考察してみます。
- 借入れのタイミング
- 返済のタイミング
主なタイミングは上記の2つで、ひとつずつ具体的にみていきましょう。
考察①:借入れのタイミングにおける税金の考え方
仮想通貨担保ローンの税金について考察する1つ目のタイミングは借入れです。
借入れのタイミングでは以下の行為に分解できます。
- 保有する仮想通貨Aを担保として差し入れる
- 仮想通貨Bを借り入れる
- 日本円を借り入れる
①(仮想通貨Aを担保として差し入れる)については、仮想通貨をただ一時的に預けるだけのことで売却するわけではありません。
不動産担保ローンで不動産を担保として提供した場合にその不動産を売却したことにはならないのと同じです。
売却を伴わないので課税対象となる差損益は発生しません。②と③については、借入資金の種類が違いますが、ただ借りるだけでありどちらも差損益が発生する行為ではありません。
考察②:返済のタイミングにおける税金の考え方
仮想通貨担保ローンの税金について考察する2つ目のタイミングは返済です。
返済のタイミングでは以下の行為に分解できます。
- 担保として差し入れていた仮想通貨の返却を受ける
- 仮想通貨で返済する
- 日本円で返済する
①の担保の仮想通貨の返却を受けるについては、預けていたものが返ってくるだけです。
売却を伴わないので課税対象となる差損益は発生しません。
②と③は同じ返済ですが、税金の考え方が相違し、仮想通貨で返済する場合は税金負担が発生します。
②の仮想通貨で返済するケースでは、仮想通貨の平均取得単価に差額が発生するので、差益が出ていれば税金の対象になります。一方、③の日本円で返済するケースでは、仮想通貨の売却(移転)を伴わないので税金にはなにも影響しません。

「仮想通貨を預け入れて、日本円を借り、日本円で返済する」パターンでは所得税などの納税義務は発生しません。仮想通貨が移転されず従って差損益が発生しないからです。
日本国内で提供される仮想通貨担保ローンのこのポピュラーなケースでは、税金のことは気にしなくてOKです!
仮想通貨担保ローンは安心で選びたい!高い信用力のおすすめ業者を紹介!
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仮想通貨担保ローンの税金負担に関するまとめ
最後にこのページで紹介した仮想通貨担保ローンの税金に関するポイントをまとめます。
- 税金負担は仮想通貨に差損益が生じたときだけ発生
- 具体的には仮想通貨による返済または担保仮想通貨が処分されたとき
- 日本円で返済する場合は税金とは無縁
この記事が仮想通貨担保ローンを利用する際のお役に立てれば幸いです。